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2018年1月29日月曜日

小松左京アート展閉幕

1月28日の小松左京さんのお誕生日をもって小松左京アート展閉幕です。寒い中お越しいただいた方、ありがとうございました。

図録ができあがったのは会期中盤でしたけれども、幸い評判も売れ行きもよかった模様。展示が終わったので僕の出品作も掲げておきましょう。小松さんのホラー短編『保護鳥』から。


実は少し前にこの作品のマンガ化の企画があったのですが、ここ数年はルーティンの仕事をこなすだけで精一杯の状態で、実現できませんでした。まったくもって不徳の致すところです。その個人的申し訳なさやリベンジもあって、せめて一枚絵で……と思って描きました。

ついでに、といってはなんですが、以前「小松左京マガジン」の追悼号用に描いた小松さんのイラストも貼っておきます。生賴さんの肖像画の迫力にはかないませんが、僕がいちばん頻繁にお会いしていた頃の小松さんのイメージです。下のカメは『虚無回廊』の1シーンから。


2018年1月27日土曜日

暮しの手帖 92号

ただいま発売中の「暮しの手帖」第4世紀92に「びっくりせず笑わず腹立たず」と題するエッセイを書いています。
「暮しの手帖」といえば朝ドラにもなった花森安治さんの時代の誌面を思い出す世代……というより、むしろ和田誠さんの傑作パロディ「殺しの手帳」をまず思い出してしまう困った人間ですが、気がつくと、かつてマガジンハウスにいた知り合いの編集者が編集長に就任しており、あまつさえ自分もまたその雑誌にエッセイを書くはめになる、という……まったくもって世の中は油断がなりません。なまんだぶ。
しかし「第4世紀」というのがすごいですね。『第四間氷期』みたいだ。

2018年1月23日火曜日

年末年始の落描き

年末年始、テレビウォッチをしながら適当に描いた似顔(トレーニング目的というか遊びで描いているので素材の選択にとくに意味や思惑はありません)

2018年1月22日月曜日

とりマリ in 北鎌倉落語会@円覚寺佛日庵

撮影:錦織雅己

1月20日、北鎌倉お坊さんアカデミー主催の北鎌倉落語会「柳家喬太郎の独演会」にとりマリのデュオで出演してまいりました。

昨年めでたく真打ちとなられた立川志の八師匠と、当代もっとも多忙な落語家であろう柳家喬太郎師匠にはさまれての出演というのは、マリさんはわかりませんが、因果と落研在籍経験のある自分にとっては、数日前から胃の痛くなるようなプレッシャーでありました。

寄席でもトリの前は膝替わりと称して音曲などをいれますが、にしてもこのメンツでこの位置をとる分際でないのは誰よりも承知しております。加えてお客様の大半は両師匠目当てでしょうから、そこで歌など唄うのはアウェイ感半端ない。

撮影:植竹公和
幸い暖かいお客様、スタッフ、出演者のお気遣いでなんとか務めあげることができましたが、ちょっと時間押しを反省。でも心配とは裏腹に、喋りも演奏もやっててとても楽しゅうございました。

袖で両師匠の噺を聴けたのも至福の時間でした。この日喬太郎師の入りが若干遅れ、志の八師が枕で繋いだのですけど(こういうことは寄席や落語会では珍しいことではありませんが)その工夫も面白かった。喬太郎師はお風邪気味ながらもさすがの語り口。最初の「蒟蒻問答」は本物の禅寺で聴くとまた味わいが違いました。

さて、枕というかMCではさんざん落研時代の悪口を喋っていたのですが、終演後、会場に1年先輩の落研OB、Mさんのお姿を発見、冷や汗ものでご挨拶するはめに。Mさんは山形のご出身で、フォローでもヨイショでもなく怖い人だらけの落研の中にあってはとても優しい先輩でしたが、その暖かいお人柄はまったく変わらず。

撮影:錦織雅己

しかし、久しぶりに北鎌倉に行きましたが、山間の澄んだ空気が心地よかった。最後の写真は円覚寺境内で発見したお地蔵さんだかお坊さん付きの工事用コーン。

2018年1月18日木曜日

プリニウス第46回


本日1/18は「新潮45」2月号発売日です。ヤマザキマリ+とり・みきの『プリニウス』は第46回。大火後のローマでは新都市構想絡みの権謀術数が……。東京もオリンピックを控え似たようなゼネコンや代理店企画が飛び交っているのでしょうね。2000年経ってもあまり人というのは変わらない。

今回の注目は放火犯を追う警察長官サビヌス。ウェスパシアヌスの兄ですが、弟とはちょっとキャラが違っているようです。

2018年1月14日日曜日

小松左京アート展開幕

1月13日、銀座スパンアートギャラリーにて小松左京アート展が開幕し、当夜のオープニングパーティに行ってまいりました。会期は小松さんのお誕生日である1月28日まで ※ただし水曜休館。会場では原画・複製画・関連グッズの販売も行っております。参加作家は以下の通り(敬称略)。

青井邦夫 / 浅沼テイジ / 麻宮騎亜 / イトウケイイチロウ / イマムラセイヤ / 開田裕治 / かざあな / 加藤直之 / 唐沢なをき / 児嶋都 / 寒河江智果 / 島田虎之介 / 杉谷庄吾(人間プラモ) / 添田一平 / 寺田克也 / とり・みき / 永野のりこ / 西川伸司 / 萩尾望都 / 前田ヒロユキ / ヤマザキマリ / 山田雨月

副題に「小松左京遺稿画とトリビュートアート」とある通り、モリ・ミノルの名前でマンガ家経験もある小松さんのマンガ原稿や設定画、いたずら描きなども展示されています。代表的なマンガ作品は2002年に小学館より『幻の 小松左京 モリ・ミノル 漫画全集』として復刻出版されていますが、今回のアート展では、さらに幻の作品といわれていた学生時代のデビュー作『怪人スケレトン博士』が全ページ展示されています。こちらは本名の小松実名義(作品発見の経緯については小松左京ライブラリのページをご参照ください)。作品を読むと『日本沈没』の元になるようなアイデアが既に描かれており驚かされます。

トリビュート作品の選択はかぶりもOKということで各出展作家に一任されたのですが、意外と重複作品が少なかったのは、小松作品の多様性、及びどのタイプの作品にも卓越したオリジナリティと魅力があるという証左でありましょう。

そんな中で『エスパイ』『さよならジュピター』がそれぞれ3作というのは、古い小松ファンとしてはやや意外というか、面白いなと思ったことでした。映画化作品としてはあまり評判のよろしくなかった2本であるからこそ、自分の手で描き直したいという気持ちにさせられるのかもしれません(考えすぎか)。

こういう催しでは「誰が何を選ぶか」というのも見所、そういう意味でも各人各様とても面白いバランスの作品選択になっていると思います。唐沢なをきさんの『新趣向』、ヤマザキマリさんの『行きずり』などは、原作と描き手の作品どちらもご存じの方であれば思わず膝を打つことでしょう。

ところで小松左京は猫好きとしても知られ、ネコ関係の対談やエッセイや著作を集めた『小松左京の猫理想郷(ネコトピア)』という本も出ているほどですが、そのせいか出品作家にも愛猫家が多く、オープニングパーティではスマホの飼い猫写真見せ合い大会になっていました。さながらネコジャンケンの様相を呈していましたが、飼い主は皆自分の猫が勝ったと思っているであろう。

あ、ちなみに僕は『保護鳥』を描きました。とりを大切にしましょう。

2018年1月1日月曜日

あけましておめでとうございます

……というご挨拶を書き始めるまですっかり忘れていたが、今年はなんと年男なのだった。まったくもって月日というのは油断がならない。
新しいオフィシャルサイトは昨年の秋にリニューアルしたのだが、まだまだ浸透度が足りてない模様。そりゃそうですね、今はSNSのほうが皆メインだものね。
戌年ということで、世界でいちばん好きな犬のことを描いたコマを貼っておきます。